もうあっという間に8月も終わろうとしています。
毎年この時期靖国問題が世間をにぎわします。
そして、日本中が帰省ラッシュで交通機関が大混雑。
皆さん、故郷へ帰省し、お盆を迎える時期でもあります。
私はこの時期は4年前、平成14年からお寺の行事を手伝っていますが、
この夏の時期の行事は
施餓鬼(せがき)です。
施餓鬼とは・・・
餓鬼道におちて苦しんでいる者に、施しをするという意味のようです。
このガキ道のガキとは,飢えと渇きに苦しむ者のことのようで、
お釈迦様の十大弟子の一人である『阿難(あなん)』が、
口から炎を吐く焔口(えんく)ガキに
「おまえは三日後に死んで我々と同じガキ道に堕ちる」とわれ
それを逃れるには
「明日中に無数のガキに飲食(おんじき)を布施し、供養すれば逃れられる」
という事でした。
そこで、お釈迦様に知恵をかり、
施餓鬼を行ったという事です。
このセガキの行事は
ガキが飢えと渇きに苦しむ分けが、
食べ物、飲み物を口にしようとすると、
全て燃えてしまうので、
つねに飢えに苦しむという事のようです。
つまり、
ガキは『欲』を表したもので、
感謝の思いを持てば、ただの水も最上の飲み物になり、
自分の欲に振り回されていると、いくら飲んでも満たされず、
水が火に見えるという例えのようです。
全ての欲を捨て去る事は困難ですが、
必要以上にモノを求める事は、
苦を生じる原因で、
『求不得苦(ぐふとっく)』といい、
欲しい欲しいと思っても、それが手に入らない苦しみという事で、
八苦(はっく)のひとつにもなっているようです。
それと反対が
『知足(ちそく)』といい
足るを知るという事で、
いま有るもののありがたさに目覚める事です。
自分のおかれた環境や、生きていることに感謝することですね。
世の中『自己中心』的な考えを持った人で感謝の心が麻痺していますが、
各自がちょっとした事を意識するだけで、
素晴らしい世の中にもなるのではないでしょうか?
よく、死を覚悟した方は
毎日目が覚めることにも心から感謝できる・・・
等のコメントをこの世に残されていますが
多分、この心境なのではないでしょうか?
貴方の心と、私の心が穏やかでありますように。